文芸ヌー

生活に負担の少ないブンガクを。 文芸ヌー

「寿司屋」 (ボーフラ)

「寿司屋」

客、女「こんにちは…」
店主、無言。黙ってテレビを指さす。
テレビ「本日は、黄昏流星群が、都内でも見られるそうです…」
店主「あんた黄昏流星群だろ。ヒロカネのアレだろ」
客「ちっちがいますよ」
女「こんな店、やめましょうよ」

突然、外で爆発音。ついに黄昏流星群が、都内に落下してきたのだった。
テレビ局にも落ち、テレビ放送が「しばらくお待ち下さい」となる。

店主「ああ嫌だ!だから、不倫するやつなんざ…」
寿司屋に、特大の黄昏流星群が落下する。大爆発大炎上。
命からがら、寿司屋とカップル客が逃げる。

店主「それにしても、のどかな夜じゃねえか。握ってやるよ」
寿司屋の瓦礫から、寿司を拾って、握る店主。
女「悪くはないわね」
客「イキじゃないか」

夜空に、黄昏流星群が弧を描いて、地面に吸い込まれていくのが見える。

(終)