文芸ヌー

生活に負担のないブンガクを。 文芸ヌー

なぞを解く ホチキス編(哲ロマ)

謎はすぐに解けてしまう。


検索してしまえばすぐに解けてしまう謎、だけど検索をしないまま、ただぼんやり謎のままにしてしまう謎、そういう謎がある。
要は、まあいいか、と思える謎。
朝起きたらなんか耳毛だけものすごくのびている!肩まで届く程に!
そんな謎は必死に検索して原因を調べるだろう、会社も休むだろう、まあいいか、とならないだろう。そんな必死な謎ではない謎。


ホチキスの針てどうやって作ってんの!て事。

耳毛も生えていない子供のような謎ではあるが、たまにホチキスを使う度に思うこの謎。
この針はいったいどうやって作っ……まあいいか、となる。

では、せっかくだし、暇だし、文芸ヌーで秋の夜長に自分なりにホチキスの針を作る工程を考えてみよう。

???「そうこなくっちゃ!じゃあ、いきますか!」

ハテハテパピュットゲボゼッタ!ホレホレホレホレホーレーセーーーン(???)


①すごい薄い鉄板を針の幅で1メートルぐらいの長さに切る

まあ、これは間違いないだろう。鉄なの?知らないけど、まずはこうしますよ。
すごく薄い鉄板をホチキス針の幅で、1メートルてのは、なんか、とりあえず、とりあえず1メートルにしとこうよキリがいいから。
はい、切りました!と、次です。


②コの字に曲げる

もう見えて来た。何を作っているでしょうかクイズなら②で正解者出る。賢いタレントが当てるぐらい見えて来た。
コの字に曲げる時に使うのはどんな機械だろうか、機械もクソもないな、プレスだ、四角い所にぎゅー押す。薄いしあっと言う間に、くにっ、と曲げれそうだ。曲げれそうだぞコノヤロー!次です。


③先の方鋭くする

自分でこうして考えてみて忘れていたのがこの工程。
針ってぐらいだし、アレは刺さるんだ。刺さるって事は鋭くしないとダメだ。
いやでも、鉄板すごく薄いし、すごく薄いのにさらに鋭くするってどうやんのか。
ヤスリ?コの字に曲げたすごく薄い鉄板の両端をヤスリで鋭くする?めんどくさ。
めんどくさー!すごい技術だね!次!


④細く切る

完成間近です。細く切ります。コレはもう、絶対違うだろうけど、男子的な、マンガ的な方法でやってほしい。願望。
高速回転している円い刃がたくさん出て来て、あのホチキスの針一本一本にするぐらい細く切るのだから、かなりたくさん、高速回転の刃がたくさんギャーーン出て来てコの字の鉄板へ、シュパーーー!!次ー!


⑤固める

バラバラになっちゃう。切ったらバラバラになっちゃう。どうすんの!売ってるやつ固まってるよ!一本一本の細い針が固まって箱に入ってる。
実はコレが一番の謎。
切れてんのにくっついてる。
くっついてるけど使うと一本一本ちゃんと出る。
切れてんのにくっついてるけどちゃんと出る。
切れてんのにくっついてるけどちゃんと出る…糊だな。
糊付けします。そんなにガチガチにくっつけず、使う時はほろっと剥がれる程度の絶妙な糊付け。ここはやっぱり最後の仕上げ、手作業だと思うのです。
円い刃で細く切られた状態の薄い鉄板を型にハマった状態のまま糊付けします。なんか『型』とか急にしれっと出て来たけど型にハマってたんですよ実は、じゃないと切った瞬間バラバラですから。
そう、型にハマった状態のまま、人の手によって、霧吹きで特殊な糊を吹きかけます。
季節による湿度、温度の違いで吹きかける量も異なります。
霧吹きで糊をかけたら、両端からぎゅっと押して固めます。あ、1メートルあるんだな、両手で1メートル両端から押すの大変だな、50センチにしよう。50センチでした。
両端から絶妙な力加減でぎゅっと押し固めます。弱過ぎると固まらず、強過ぎてもほろほろといい感じに剥がれない。ここがやはり機械では出来ない、人の手による職人技です。素晴らしいですね。次です。


⑥乾かして箱詰めする

箱詰めも手作業としか思えない。あの小さいマッチ箱のような箱に針をぎっしり入れる。
まあ、椅子に座って下さい。腰痛くなりますから、目も疲れそうだし、椅子に座って、でもテキパキと!さあ箱に詰めて!糊付け乾いた針がどんどん来るよ!もうすぐ定時だ!お疲れ様でした!


と、まあ、こんな感じではないのでしょうか。

最近は環境に優しい針の無いホチキスなど、新しい便利な物がたくさん出ています。
でも、便利な物が増えていく事だけが、果たして本当に、人間にとって良い事なのでしょうか?
わたしは良い事だと思います。

人と人とを結びつけ繋ぎ止める、心のホチキス、そんな、その、そういうアレが、うまいことどうにかなれば、もう、その、あれですね。良いですね。

謎は全て解けた!