文芸ヌー

まもるべきものはなにもない。文芸ヌー。

「変身」 藤原○香Ver. (伊勢崎おかめ)

はじめまして。伊勢崎おかめと申します。


「書き出し小説大賞」の方では「おかめちゃん」と名乗っておりますが、いい年こいた昭和生まれの女が自分でちゃん付けすることに限界を感じていたので、この名前で執筆させて頂きます。以後宜しくお願いします。


私が長年敬愛してやまない天久聖一さんに何か書いて欲しいとの依頼を頂いて、「何で私は天久さんにそんなことを頼まれるようになったのだ?」という驚き、戸惑い、嬉しさ、そして「何でもいいから何か書く」ということがこんなに難しいことだったかな、などと考えながら書いてみました。


フランスの作家、フランツ・カフカの代表作ともいえる『変身』。物語の中である日突然虫になってしまう主人公、グレゴール・ザムザがもし藤原〇香だったら?という小説があったとして、そのあらすじを書いてみました。(固有名詞は念のため少し変更を加えています)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

自称女優の藤原紀子は、
ある朝自室のベッドで目覚めると、
自分が巨大な態切あさ美に変わっていることに気づいた。


仕事の予定時間を過ぎても現場にやってこないのを心配した
マネージャーが自宅を訪ねて来たところ、
紀子が巨大な三流タレントになってしまっているのを見て腰を抜かす。


「なんで態切になったんやー!」
事情を知って激高した恋之助が振り回す大太刀で左脚を骨折した
紀子は自室に逃げ、以来ひきこもるようになる。


紀子が、自分は巨大な態切の姿をしているが、本当は
藤原紀子であることを伝えようとマスコミに
声明を出すも、世間から「この泥棒猫!」「大根役者!」
などと罵声を浴びせられ、心にも傷を負ってしまう。


懇意にしている芸能レポーターの井下公造の知らせにより
自宅にやって来た某バンドのボーカル(紀子の元カレTAKE(テイク))
の歌声を聞くうち心がほぐれてきた紀子は、
次第に部屋から出てくるようになる。

その美貌とスタイルが売りであった紀子。
巨大な態切となった今では世間からの需要がないのも当然。
「もう契約解除にしては?」というマネージャーの提案に
所属事務所社長も芸能界のドンも黙って頷くしかない。


自らの終わりを悟った紀子は
芸能界を引退することを決意。恋之助とも別れ、
今はようとして消息が知れないという。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「で?」とでも思って頂ければ幸いです。