文芸ヌー

生活に負担のないブンガクを。 文芸ヌー

義ん母

あだちだ。あだちが来た。 (義ん母)

「自分を信用していない人が、誰かに信用されるはずないじゃない!」いつもの如く高田馬場の10度カフェにて作業に打ち込んでいたが どうにも頭ん中で『タッチ』の南ちゃんが、やたらと俺に説教してくる。新体操で全国に行ったかどうか知らないが、少なくとも…

チュンタク和尚(義ん母)

大晦日。碧眼の修行僧が鐘を搗き終わると、その眦はチュンタク和尚に向けられた。既に鐘は百八回叩かれた後のことで、これより先は煩悩の彼岸ということになる。最も高位とされる紫の袈裟に身を包んだチュンタク和尚は「ちょんけい。ちょんけい」と、般若心…

書き出し自選・義ん母の5作品(義ん母)

このたびは「書き出し小説大賞」単行本第2弾決定おめでとうございます。「書き出し自選」第四回目を担当させて頂く義ん母と申します。義ん母とは何であろうか。「義母」と一度打ち込み、その谷間にカーソルを這わせては「ん」を挿入する極めて卑猥な作業を強…

酒(義ん母)

トイレより打ち上げ会場の個室に戻ると、泣き上戸は泣いており、笑い上戸は笑っていた。踊り上戸は、歌い上戸と奏で上戸に合わせて踊り狂い、卓上の刺身をひっくり返せば、ぬうと食べ上戸が身を乗り出し、意地汚くもこぼれた刺身を這うように食べ切り、それ…