文芸ヌー

生活に負担の少ないブンガクを。 文芸ヌー

哲ロマ

錯覚をパラパラっと(哲ロマ)

【かき氷のシロップは色が違うだけで実は味全部同じ】緑色のシロップでメロン味、赤いシロップでイチゴ味、黄色でレモン味、色が違うだけでそういう味だと錯覚して食べている。実はその味は全部同じらしい。錯覚。ずっとそうだと思い込んでいたものが実は錯…

ただ夜を走る(哲ロマ)

帰宅する。今日もなかなかハードな一日だった。靴を脱ぎ鞄を降ろし、ふと時計に目をやる。迷ってはいない、答えは決めていた。迷っているフリをしただけだ。やれやれ、疲れたんじゃないのか、お前もしかして、やるつもりかいもう一人の自分が呆れて僕に語り…

全力フィーカ(哲ロマ)

スウェーデンにはフィーカの習慣があるのだとカーラジオが言っていた。 フィーカとは何なのか、フィーカとは、まあ、ラジオから聞いた情報を自分なりにまとめてざっくり言うと、同僚、友人、恋人、家族とコーヒーやら紅茶やらを飲んだりパンやらお菓子やらを…

マスオのやつ(哲ロマ)

いつかの夕食の時、何のきっかけだったかは忘れたが、奥さんと、サザエさんの中で流れるいろんな音楽の話になった。てってれてれれれてれって〜、てってれてれれれてれって〜、てってれてれれ、てってれてれれ、てれれてれれてれてれって〜それな主に何事も…

ツイン(哲ロマ)

仕事であちこちへ行く。仕事仲間をトラックの助手席に乗せ遠くへ行く。仕事仲間と二人で遠くのビジネスホテルに泊まる。経費を節減するため時には男二人でツインルームに泊まる。まあ一泊だけだし、相手がどんな人であろうが、ほとんど寝るだけの一泊だし、…

蕎麦屋『浪漫』の苦悩(哲ロマ)

へい、いらっしゃい、蕎麦屋『浪漫』へようこそ。手打ちでも何でもない、駅の蕎麦屋の雑な味、あの感じが昔から好きで開いた店。小さい店だけど結構長いことやってる、アルバイトを2人雇ってる、券売機は無い、うどんはやってない、水曜と日曜は休みで、最近…

なぞを解く ホチキス編(哲ロマ)

謎はすぐに解けてしまう。検索してしまえばすぐに解けてしまう謎、だけど検索をしないまま、ただぼんやり謎のままにしてしまう謎、そういう謎がある。要は、まあいいか、と思える謎。朝起きたらなんか耳毛だけものすごくのびている!肩まで届く程に!そんな…

Re 白菜(哲ロマ)

何曜日だ。「何曜日だ」声に出して言ってみた。とくに意味はないが、なんとなく、一人で居るこの部屋で、起きてすぐ、思ったことを声に出して言ってみた。想像以上に小っ恥ずかしい。なんでセリフ口調なんだ。小っ恥ずかしい。小っ恥ずかしさからほんのり鳥…

きみの未来が(哲ロマ)

この手紙を読んでいる三日後の自分へ 俺の思い描いている三日後の自分、君はそれになれているかい? 床屋行ったんだろ? 思い描いていたツーブロックになれているかい? 卵の賞味期限が切れます。 どうだい? ロックスターにはなれたかい? 俺はもうかれこれ…

硬い無料(哲ロマ)

『ご自由にお持ち下さい』 ショッピングモールの館内マップだったり、ビジネスホテルのロビーにある新聞だったり、ATMの横にある封筒だったり、ご自由にお持ち下さいはまあまあ、だいたい紙だ。 なんの手続きもなく、誰かに頼むわけでもなく、無人で置いてあ…

自分でやる(哲ロマ)

とんかつ、それは揚げ物。ご飯にとても合う物。 とんかつ屋さんでは「ご飯おかわり自由」という素晴らしい自由を与えてくれるところが多い。ご飯にとても合うのだからおかわりはしたくなる。そのおかわりが自由、素晴らしい。おかわりが不自由ならもう、とん…

府中本町の鳩 (哲ロマ)

ハトが乗り、次で降りた。いきなり手前味噌で申し訳ありませんが、わたくしが書き出し小説モチーフ「鉄道」の回で採用されたすごく面白いやつです。てか、手前味噌って何ですか?手前、味噌?奥?醤油?手前味噌、奥醤油、左みりん、右バルサミコ酢?あとで…

イタリアンハンバーグ(哲ロマ)

独り暮らしの男は何を考えているか。 そう、独り暮らしの男は強火で炒める事を考えている。 チャーハンをパラッパラにする強火、野菜炒めをべちゃべちゃにしない強火、鍋肌に醤油がはじけ香ばしく香る強火、強火で炒める事に取り憑かれている。弱火でじっく…