文芸ヌー

生活に負担の少ないブンガクを。 文芸ヌー

2016-07-30から1日間の記事一覧

自由律に散文  5 (xissa)

ひとくち飲んで注ぎ足す麦茶

夕焼け巡礼(橋の上のマリイ)

五時のさいれんは哀し。調子外れの夕焼け小焼けのおるごおるは哀し。 傘の付いた裸電球が肩を落としうなだれている。木製の電柱の陰には雨に濡れた少年の輪郭だけが残っている。 蹴られた小石。道路に描かれた途切れ途切れの弥次郎兵衛。長く斜めに落ちる影…

ライフをガード(いなずま)

ふしだらな。またコラボしてんのか。こうも毎度毎度瘡蓋トカゲみたいなのとコラボしてもらっちゃさ、プレーンだった頃のあのパッケージをもう忘れそうだよ。モンハンってのが好きな輩なら喜んで買うんだろうがな、こちとらただただ、ただのふつうのドデカミ…

あだちだ。あだちが来た。 (義ん母)

「自分を信用していない人が、誰かに信用されるはずないじゃない!」いつもの如く高田馬場の10度カフェにて作業に打ち込んでいたが どうにも頭ん中で『タッチ』の南ちゃんが、やたらと俺に説教してくる。新体操で全国に行ったかどうか知らないが、少なくとも…

肩を落とす(偶数の指達)

がっくりと肩を落とした友人に連れられて、僕は河川敷を三往復もした。 「肩、ないなぁ」 「どこに落としたんやろ」 甲子園は明日に迫っている。 四番でエースの友人が落とした肩を探し出さなくては、創部以来の悲願である初戦突破は絶望的だ。 「おっ! あ…

聞けない遊びとにゃんぱらり(井沢)

ああ、私はいつかこれを忘れてしまう。その感覚だけが残っている。私はもうすぐこの出来事を忘れてしまう。日々に埋もれてもっと大きくなったらきっと全部消えてしまう。何なら涙さえ流した感覚もある。家の外だった気がする。人がいたような気がする。優し…

府中本町の鳩 (哲ロマ)

ハトが乗り、次で降りた。いきなり手前味噌で申し訳ありませんが、わたくしが書き出し小説モチーフ「鉄道」の回で採用されたすごく面白いやつです。てか、手前味噌って何ですか?手前、味噌?奥?醤油?手前味噌、奥醤油、左みりん、右バルサミコ酢?あとで…

靴下(もんぜん)

床に落ちた靴下から彼の声が聞こえた。彼の部屋には私の理解を超えた変なモノがたくさん並んでいる。魚の形に曲がったハーモニカ。花が挿してあるスピーカー。キーボードのLだけが集められたトレイ。ゲーム機のコントローラがつながったトースター。タイヤ…

グラビアポエム 第五回 (g-udon)

g-udonです。先日、転勤で東京に移り住んでから初めて近所の銭湯に行ってきました。サウナ室は10人も入れないくらいの小さな空間で、中央に腰掛けるやいなや続々と常連客の老人集団が入ってきて私を取り囲み四方山話をはじめました。傍から見ると完全に私が…

飛 訳 ~第5回 “I'll be back.”~ (suzukishika)

夏目漱石が"I love you"を「月が綺麗ですね」と訳したように。あるいは、戸田奈津子のアクロバティックな字幕のように。 「飛訳」とは、簡単な英文をいかにジャンプして訳せるか、それだけにフォーカスして楽しもうじゃないかという新しい文芸形式である。 …

32歳童貞からのラブレター (正夢の三人目)

皆さん、はじめまして。正夢の3人目と申します。 人は自己紹介の時、自分の事を説明するカードを切っていくものだと思います。 話の食いつきがいいカード、鉄板のエピソードがあるカード、自分が大切にしている物のカード。 僕は手持ちのカードが多い方では…