文芸ヌー

生活に負担のないブンガクを。 文芸ヌー

行ったことのない国の旅行記 ~スペイン編~(伊勢おかめ)

5月。マドリードのプラターニャ空港に降り立って吸い込んだ空気は、とても乾いていた。「マドリード」という地名は、「半島の大いなる母」という意味らしく、なんだか、母に抱かれているような温かな気持ちになった。ターンテーブルから荷物を受け取って税…

あの頃のwww(ボーフラ)

「うん、だから、public_htmlの中に、君のフォルダがあるだろ。そこにアップロードするんだ」 「public_htmlの中に、wwwというフォルダがありますけど…」 「そう、その中の、kiuchiというフォルダが、君のスペースだ」 2002年、僕は大学のゼミのホームページ…

書き出し自選・もんぜんの5作品(もんぜん)

こんにちは。書き出し小説の作家が自身のオススメ作品を紹介する「書き出し自選」。その第7回を担当するもんぜんです。岩手県出身です。みかんと海苔とルヴァンプレミアムと鳩サブレーが大好きです。たまに門前日和という名前で脚本を書いたりします。大学の…

19/101(xissa)

背中の夕焼けがすごいらしい

気配(井沢)

録画の緑のランプを見ている。この家から誰もいなくなる時間を初めて経験している。留守だ。「ひとりで待ってるよ」と言ったのは自分からで、それが意外にもすんなり受け入れられ、降って湧いた初めてのお留守番だった。いつもは赤く光るランプが、今は緑色…

犬のいる暮らし (紀野珍)

犬の顔が目の前にあった。ぎゅっとまばたきをしても、まだあった。 犬はわたしの瞼や眉間に鼻を近付け、ふすふすと匂いを嗅いでいる。鼻息と硬い髭が肌をくすぐる。これをやられると、どんなにぐっすり寝ていてもかならず目が覚める。 はいはい、おはようと…

あらすじ小説

小説のあらすじだけを書く企画。文体は自由ですが、書きづらい人は文庫本の解説っぽく書いてみてください。 ヲタクのくせにッ! 投稿者: 紀野珍 偶然の壁ドンで、こんなに好きになっちゃうなんて――。学園祭の準備中、陰で「キモヲタ」と呼んでいた高瀬を意…